大腸内視鏡(麻酔使用)

内視鏡内科 消化器内科(胃腸内科)内科

も15:00まで診療 TEL 0798-56-8480

西宮市南越木岩町6-7ラポール苦楽園2階

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大腸内視鏡(麻酔使用)

大腸内視鏡(麻酔使用)とは

大腸内視鏡(麻酔使用)とは

大腸内視鏡(麻酔使用)とは、静脈ルートから麻酔薬を注射し、眠った状態で行う大腸内視鏡です。検査中に大腸内視鏡を受けている感覚はありません。当院では、生体モニターといって、血液の中の酸素濃度、血圧、心拍数などをモニターする医療機器からの情報をもとに、麻酔の量を調整します。麻酔効果を、患者さんに声をかけながら意識状態を確認するのではなく、数値化したデータで確認していきます。

なぜ大腸内視鏡検査をした方が良いのか?

鎮静剤を用いた痛くない、恥ずかしくない大腸カメラ

なぜ大腸内視鏡検査をした方が良いのでしょうか?大腸内視鏡を受けることによって、大腸がんを見つけることができるからです。大腸がんの多くは腹痛などの症状がありません。大腸がん健診やご自身の訴えをもとに大腸内視鏡を行うことで見つかることが多いがんです。大腸がんでは、近年死亡者数が上昇しています。国立がん研究センターの統計によると、大腸がんは、すべてのがん患者のうち、2番目に死亡者数の多いがんです。男性では第3位ですが、女性では第1位と最も死亡者数の多いがんです。大腸がんを見つける手段としては、大腸CT、カプセル内視鏡、バリウム検査が他にありますが、どれも組織検査やポリープ治療は行うことができません。後日、大腸内視鏡検査を追加してこれらを行うことになります。大腸内視鏡では通常の観察とともに、組織検査とポリープ治療も同時に行うことができますので、大腸がん検査の中で最も効率の良い検査と言えます。

大腸内視鏡検査に麻酔を使用する意味

大腸内視鏡検査に麻酔を使用する意味

大腸内視鏡検査に麻酔を使用する意味とは、患者さんが抱きやすい、大腸内視鏡検査へのネガティブなイメージを拭い去るためです。できるだけ多くの患者さんに大腸内視鏡検査を受けていただき、大腸がんが治療可能なステージで、できれば内視鏡治療だけで済むステージで見つかってほしいと思っています。しかし、「大腸カメラは痛かった」など、患者さんご自身の過去の苦い経験や、ご親類やご友人の辛い経験を聞くと、大腸内視鏡を受診するのをためらうのも無理はありません。大腸内視鏡検査に麻酔を使用することで、この「痛かった」「つらかった」「恥ずかしかった」といったネガティブなイメージが払しょくされることを切に願っています。欧米では、大腸内視鏡検査では全例で麻酔薬が使用されます。当院でも同様の麻酔薬を使用しています。そして、がんの検査は一生に1回では終わりません。生涯にわたり、毎年、または数年に1回は行ってもらいたい検査です。できる限り苦しくない、検査予約をするのに躊躇しない検査を受けていただきたいと思います。そのためにも麻酔を使用した、より安楽な大腸内視鏡をお勧めします。

「痛み」や「恥ずかしさ」を減らす方法

大腸内視鏡の「痛み」や「恥ずかしさ」を減らす方法として、以下のようなものが考えられます。「痛み」は大腸内視鏡につきもののように思われがちですが、実のところはそうでもありません。内視鏡を担当する医師の技量により80%は克服できるものではないかと思われます。しかし残りの20%は、程度は様々ですが、大腸内視鏡を受けることで「痛み」を感ずる可能性があります。「痛み」を患者さんに我慢させてはいけないとの信念から、麻酔を使用し、患者さんの「痛み」を完全に克服したいと考えています。「恥ずかしさ」は、女性では特に気を遣う部分です。内視鏡の担当医師が女性であったり、女性スタッフの多い施設での検査受診が良いかもしれません。しかし、大腸検査を受けること、そのものは変わらないことも事実です。麻酔の使用により、大腸内視鏡検査中の「恥ずかしさ」は軽減します。

当院は胃の内視鏡検査でも麻酔使用

麻酔を使用した胃の内視鏡は、「胃カメラが苦痛で仕方がない」という患者さんにお勧めの検査方法です。「経鼻内視鏡でもキツかった」など、胃の内視鏡でお困りの患者さんを一人でも減らしたいと思っています。麻酔の注射は眠くなるだけでなく、ノドの筋肉をだらりと緩んだ状態にします。これによって「オエッ」という嘔吐反射を打ち消してしまいます。麻酔の深さは生体モニターで管理し、適正な麻酔量を選択します。また、当院の麻酔を使った胃の内視鏡検査では、苦いスプレーや液体によるノドの麻酔も行いません。さらに当院では、細い径の内視鏡を使用しますので、さらに苦痛が軽減されるものと考えます。

医師の私としても、患者さんが苦痛に耐え忍んでいる状態で、胃の内視鏡検査を続けることはたまらなく苦痛です。当院の大きな使命は、内視鏡検査の悪いイメージを払拭し、できる限り安楽な内視鏡検査を提供することです。胃の内視鏡を最も安楽に受ける方策として、この麻酔使用の胃の内視鏡をお勧めします。胃の内視鏡は、原則、受診当日に行いますので、お食事を抜いた状態で来院されてください。

麻酔を使用した大腸内視鏡検査の進め方

大腸内視鏡で使用する麻酔薬は、腕の血管の中に注射します。麻酔を使っても、「痛かった」、「全然効かなかった」、では意味がありません。生体モニターといって、血液の中の酸素濃度、血圧、心拍数などをモニターする医療機器からの情報をもとに、麻酔の効果を患者さんに声掛けで確認するだけでなく、数値化して麻酔の量を調節していきます。患者さんは麻酔によって痛みを感じない状態ですが、さらに念を入れて、細い径の内視鏡を使用します。細い径の内視鏡は奥へ進めるときに、腸への抵抗が軽くなり、痛みが軽減されます。また、当院では水浸法(すいしんほう)という独特の内視鏡挿入方法を行います。水を注入しながら内視鏡を進めることにより、大腸内視鏡は大腸内でよく滑るようになり、痛みを防ぎます。また、内視鏡検査に二酸化炭素を使用することで、検査後の不快なお腹の張りを防ぐことができます。

麻酔を使用した大腸内視鏡の検査時間は、10分から20分ほどです。大腸内視鏡を行う検査ベッドは、患者さんを乗せたまま移動できるものを採用しています。内視鏡室から休憩スペースに、眠ったまま移動していただき、目が覚めるまでお休みいただきます。

もし大腸内視鏡検査で病気が発見されたら・・・

大腸内視鏡検査中に病気が発見されたら、組織検査などの追加検査や、可能ならポリープ切除などの内視鏡治療を行います。当院で採用する最新の大腸内視鏡では、狭帯域光観察(NBI)を行うことができます。この検査方法を行うことにより、見つかったポリープががんなのかそうでないのかが、おおよそ判ります。さらに、がんであれば、大腸内視鏡で簡単に治療できるのか、手術を受けた方が良いのかもおおよそ判ります。内視鏡治療では、スネアという丸い電気メスで簡便に切除する方法や、ポリープを水で浮かしてから切除する方法など、ポリープの大きさや形に応じて治療方法が異なります。切除後に出血を起こしやすい病変については、クリップという止血器具を使用することがあります。クリップは、ポリープを取った後の傷口を閉じて、出血の予防を行うために用います。

内視鏡で簡単に治療することが難しい場合は、組織検査を行ってから、専門施設での治療をお勧めすることがあります。


大腸がんの解説と症例写真はこちら

大腸ポリープ

大腸ポリープ

大腸ポリープを大腸カメラで切除することで、大腸がんの発症率は低くなります。大腸ポリープには3種類あります。大腸腺腫(だいちょうせんしゅ)、大腸鋸歯状腺腫(だいちょうきょしじょうせんしゅ)、そして大腸過形成ポリープ(だいちょうかけいせいぽりーぷ)と呼ばれます。

大腸憩室症(だいちょうけいしつしょう)

このうち、大腸腺腫と大腸鋸歯状腺腫はがん化することが知られており、早い段階から大腸カメラで切除することで、大腸がんの発症率が低くなります。大腸過形成ポリープは、一般に切除する必要ないポリープと言われております。これら切除の必要なポリープとそうでないものを大腸カメラの検査中に識別する方法として、当院ではNBI拡大法を用いています。治療の必要なポリープはNBI拡大法に続いて、治療を行っております。一般に大腸腺腫は、そのサイズが1㎝を超えるとがんを含みやすいといわれます。

是非、大腸カメラを受診されて、これらのがん化しやすいポリープをがんになる前に治療することをお勧めします。

大腸憩室症(だいちょうけいしつしょう)

大腸憩室症(だいちょうけいしつしょう)

大腸憩室症は、大腸の壁にできた穴ぼこのようなものです。大腸憩室症は、生命にかかわることは少ない病気です。しかし、出血や感染の原因になることがあります。出血については、大腸憩室が大腸の血管が通る部位に起こりやすいことが原因と言われます。特徴は、真っ赤な血液が大便とは関係なく、だらだらと肛門から出てくることです。輸血が必要なほど出血するケースもあり、入院をして経過を見ることが多い病気です。大腸カメラを緊急処置として行い、クリップと呼ばれる止血器具で出血を止めることがあります。感染は、大腸憩室とう穴ぼこに糞便が詰まることが原因です。細菌の塊である糞便が大腸憩室の中に長くとどまることによって、感染がおこります。症状は、発熱と腹痛です。発熱は38度以上の高熱となることがあります。

腹痛は大腸憩室症のある部位、よくできやすいのは、上行結腸(じょうこうけっちょう)とS状結腸(えすじょうけっちょう)です。上行結腸はお腹の右側あたり、S状結腸はお腹の左下あたりにあります。特に注意したいのは、上行結腸にできた大腸憩室症の感染です。これを上行結腸憩室炎(じょこうけっちょうけいしつえん)と呼びます。上行結腸憩室炎は、虫垂炎または盲腸炎と紛らわしい症状を出すことに注意が必要です。お腹の部位が同じ右側であることが紛らわしい原因です。虫垂炎は放置すると命に係わる腹膜炎を起こすことがありますので、お腹の右側の痛みと発熱は、十分に注意する必要があります。日頃の大腸カメラで大腸憩室症は発見することができますので、説明を聞いたうえで、出血や感染などの危険性を心に留めておくことが必要です。出血も感染も、便秘症が遠い原因となることがありますので、便秘をしない生活習慣(運動や水分摂取)を心がけるようにしましょう。

痔

実は痔が大腸カメラでよく見つかります。大腸がん健診では精密検査として、大腸カメラが勧められますが、痔が原因で大腸がん健診に引っかかった方が多いのです。しかし、患者さんは痛みも出血もないといわられることが多いです。内視鏡でなければわからない痔もあるのです。痔は、基本的に症状があれば治療する病気ですので、大腸がんも大腸ポリープも見つからなければ、治療をする必要はありません。一度大腸カメラを受けて痔があると言われた、だから今年引っかかっても大丈夫だと思われる方がいます。また、もともと自分は痔があるのでがん健診には必ず引っかかるのだ、だから今年は受けなくてもいいや、と思われる方がいます。このような方たちに心に留め置いてほしいことは、痔と大腸がんは無関係であることです。また健診があてにならなければ、ご自分で大腸カメラを受ける決心をしてほしいということです。

「自分は痔だと思っていたら、大腸がんだった」
多くの進行した大腸がんの患者さんが、このような言質をなさいます。痔があったとしても、大腸がんとはつながらない大腸がん健診の結果であったとしても、数年に1度は大腸カメラを進んで受けていただくことをお勧めします

虚血性腸炎(きょけつせいちょうえん)

虚血性腸炎(きょけつせいちょうえん)

下血(おしりからの出血)と腹痛を特徴とする腸炎です。高齢の方に起こりやすい腸炎です。症状の下血と腹痛は激烈であることから、救急センターへの搬送される患者さんが多い病気です。良性の病気ですから、命にかかわる病気ではありません。入院して、食事を一定期間停止し(絶食)、点滴治療をすることで症状は回復します。大腸カメラを入院中に行うことがありますが、大腸に沿って一直線に潰瘍ができることが特徴です。

クローン病と潰瘍性大腸炎(かいようせいだいちょうえん)

クローン病と潰瘍性大腸炎(かいようせいだいちょうえん)

炎症性腸疾患(えんしょうせいちょうしっかん)といわれる、原因不明の難病です。どちらも下痢や発熱、腹痛、下血(おしりからの出血)が特徴です。クローン病は、口から食道、胃、腸すべての消化管(食べ物が通る道筋)に起こります。良性の病気ですが、よくなったり悪くなったり、治療が良く効いたり、効かなかったり、長い経過をたどる病気です。小腸や大腸などが狭くなって、腸閉塞(ちょうへいそく)といって食物が通らなくなって、嘔吐や腹痛の原因となることがあります。生物学的製剤と言われる先進治療が発達している病気です。潰瘍性大腸炎は、クローン病よりよく見られる病気です。クローン病とは違って、大腸だけが影響を受ける病気です。病気の程度は様々で、非常に軽く完治してしまう方から、長い経過から大腸がんを発症してしまう方までと多彩な経過をたどります。潰瘍性大腸炎も治療方法の進んでいる病気の一つです。治療費の公費補助がありますので、長い経過では治療費の負担が軽くなることがあります。


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